手形割引あんしんガイド

初めてでも失敗しない手形割引活用術と業者選びのコツ

信頼性が高く対応が早い おすすめ手形割引業者BEST3

日証

財務局の認可あり

支店大阪・東京・名古屋

手形割引のみを扱う専門業者。大手上場企業から個人事業主の発行したものまで、幅広い手形割引に対応。即日換金の実績も多数あり。

詳細情報を確認する

日本保証

財務局の認可あり

支店大阪・東京・名古屋

総合金融事業・不動産事業・システム事業など幅広く行うJトラストグループに所属。割引実行まで、最短半日ほどで対応している。

詳細情報を確認する

東信商事

財務局の認可なし

支店東京

設立80年以上の歴史と、毎年400社以上の企業と取引実績を持つ手形割引の老舗業者。原則2営業日以内で審査の回答を行う。

詳細情報を確認する

買戻請求権とはどのような権利なのか

買戻請求権とはなにか

割引手形が不渡りとなってしまった状況でも、その手形の金額を弁済してもらうことができます。買戻請求権と呼ばれる権利がそれにあたり、割引依頼人が弁済を行なってくれることになります。

割引手形の仕組みとしては通常ならば、金融機関が支払いの期日に支払い人から取り立てを行うことで回収されるようになっています。この段階で不渡りが起こってしまうと、割引手形は延滞融資として扱われることになってしまいます。割引手形に関しては性質として「売買取引」とする見解が法律上ではあります。しかし、買い取りの時点で取引が終了したとはみなさず、手形を買い戻す権利がまだ留保されている状態にあります。そのため、手形は割引依頼人に買戻しを要求することができます。この権利を履行できるケースとしては主に、「手形に不渡りが生じた時」「手形の信用性に危険性がある場合」「割引依頼人の信用性に問題がある場合」があります。

これらについては銀行取引約定書に記載されていますし、手形を割引依頼人から買い戻す義務が契約上でもあります。このような権利が「買戻請求権」と呼ばれているものです。

買戻請求権が発生するタイミング

銀行取引約定書6条では、「仮執行を含む差し押さえ、支払い停止、破産、取引停止処分などの重大な問題が割引依頼人の預金に起こった場合」「破産や差し押さえなどが保証人の預金に起こった場合」「債務者の所在が不明となり、その要因が債務者にあった場合」が、買戻請求権の発生するタイミングとして定められています。

また、 割引依頼人が約定違反をした時や、保証人の信用が低下してしまった時など、債権の保全上必要とされる状況が起こった時にも買戻請求権が発生することとなります。このようなケースでは、金融機関が割引依頼人に対して手形の買い戻しを請求することで、買い戻し義務が発生した事実が明示されることとなります。

買戻請求権の必要性について

買戻請求権は金融機関を保護するために定められている特約です。法律上では金融機関の債権を保護するために、手形訴訟や遡求権の行使というものが定められています。しかし実際に割り引かれた金員をみてみると、割引依頼人へ直接的に用意されたものとなってしまいます。そのため実務で考えた時に、割引依頼人に不渡り手形を買い戻してもらえるようにする方が適切だと言うことができます。

さらに、割引依頼人が約定の違反をしたり、債務者の信用性について問題があったりするケースでは、法律上定められたものだけでは割引手形について代金回収が難しいという現実も存在します。そのため、約定で特約を設けることにより円滑に動かせるようにしたものだと言えるでしょう。

買戻請求権の相殺について

買戻請求権との相殺とは、買戻しで発生する代金支払い請求権と、手形割引人の預金債権を相殺することを指します。金融機関が買戻請求権を行使した際に、手形割引人が買戻しを行わない事態に陥ると、金融機関は買戻請求権を自働債権にして、預金債権を受働債権として相殺するという方法を取るのです。

割引手形が不渡りとなった際には、金融機関は裏書人や振出人に対して請求を行うことができます。また、手形の支払人が破産した場合や、支払いを停止した場合でも同様で、支払期日前であっても支払いの請求を行えます。

ただし、このような方法では、金融機関は債権を相殺するための権利を持っていないことになります。預金が相殺されるべき債権であり、金融機関がそれを相殺することになるのですが、そのままでは相殺するための自働債権をもたないということです。

そのため、保証人や手形の支払人の信用問題について、何らかの事実が生じた場合は、買戻請求権が発生することになっており、金融機関が現金を回収するために行う方策が必要になった際に買戻請求権が発生します。これは、銀行取引約定書によって記載されており、金融機関が請求することによって発生する権利です。

また、この手形割引人の買戻しの責任については、買戻請求権が発生したと同時に弁済期です。このようにしてみると、買戻請求権は預金債権を受働債権として取り扱うための手段とも言えます。

買戻請求権の時効について

買戻請求権には時効が存在していて、その期間は5年間とされています。買戻し請求権の時効に関しては、「民法580条(買戻しの期間)」によって定められている事項です。

第五百八十条 買戻しの期間は、十年を超えることができない。特約でこれより長い期間を定めたときは、その期間は、十年とする。 2 買戻しについて期間を定めたときは、その後にこれを伸長することができない。 3 買戻しについて期間を定めなかったときは、五年以内に買戻しをしなければならない。 (買戻しの特約の対抗力)

出典:電子政府の総合窓口 e-Gov『民法(明治二十九年法律第八十九号)』

このように、買戻し請求権は特に期間を決めなかった場合は、5年が時効とされています。もしも、10年と定めた場合は、買戻請求権は10年まで延長可能ですが、割引手形の買戻請求権に対して10年が設定されるということは考えにくいでしょう。

また、万が一10年以上で設定した場合であっても、最長10年間となるため、10年を経過した後の買戻請求権は発生しません。ちなみに、後でご紹介する「遡求権」の時効はさらに短く、1年間となっています。

買戻請求権の法律的性質

買戻請求権には法律的性質として、「手形売買の再取引」「債権販売者への担保責任」「割引の契約解除」「特約に基づく権利」「手形遡求権に類似する権利」という見解がされています。この内で有力的に見られているものは「手形売買の再取引」になります。その理由としては、実務上の新たな売買は買い戻す際の手形価格で行われると判断されるからです。

割引手形を割引依頼人が引き取る際には、買い戻しの当日より手形期日までに発生する金利の額を差し引いて買い戻すことによります。これにより、停止条件が付いた再売買として買戻請求権が発生し、扱われることになります。請求を行うことで発生した権利は、売買の取引予約を再度したものと同じ扱いになります。

遡求権との違いは?

「遡求権」とは、手形の支払いが拒否されて不渡りになった場合に、手形額面金額の請求をすることを指しています。裏書人、もしくは振出人に対して、手形所持者が行う行為です。

買戻請求権も遡求権も、両方とも手形が不渡りになった場合に行使する権利ですが、この両者の違いとしては、次のような点が挙げられます。

  買戻請求権 遡求権
規定 銀行取引約定書 手形法
対象 不渡りになった割引手形 不渡りになった約束手形
支払い義務 手形の割引人 手形の裏書人、振出人
時効 定めがない場合5年 1年

細かな違いについてはまだたくさん挙げられますが、基本的な違いについてご紹介しました。買戻請求権は、銀行を保護するために銀行取引約定書に記載されている権利であり、割引手形が不渡りになった場合に、手形の割引人に対して請求することができるというものです。

それに対して遡求権は、手形法によって定められている権利であり、割引されていない約束手形が不渡りになった場合に、手形の裏書人か振出人に対して、手形の額面金額を請求できるという権利のことを指します。

遡求権を行使するためには、期間内に適切な呈示をすること、支払い拒絶があること、手形要件が満たされていること、裏書の連続があることなどの条件が全て揃っていなければなりません。

 
ページの先頭へ